2.9 1 変数関数の微分
定義 2.47 (微分可能) 関数 において, 点 から 点 への増分
に対して
をみたす が存在するとき, は微分可能であるという. このとき
と表記し, を の微分という.
定理 2.48 (微分) 関数 が微分可能であることの必用十分条件は, 極限
が存在することである. このとき
が成り立つ.
(証明) とおく. ただし, であり, は についてのある関数とする. について式変形すると
となる.このとき,
が成り立つ. よって が微分可能であることと極限 が存在することとは 必要十分条件であり, となる.
例 2.49 (微分可能) 関数 に関して
とおく. このとき
が成り立つ. のとき 0 となるから,
が成り立つ. は微分可能であり, の微分は
である.
Kondo Koichi
平成18年1月18日