1 変数関数 において,
から
への の増分は
である.
このとき,
平面内の 2 点 ,
を
通る直線の傾きは
となる.
における の微係数は,
2 点を近づけたときの
傾き
の極限
である.
このとき
は,
右から近づける
と
左から近づける
の両方を
含むことに注意する.
一方,2 変数関数 においては,
定義域 内の点 から
点
への の増分
を考える.
このとき 空間内の
2 点 ,
( とおく)を通る直線の傾きは
となる.
ただし, は点 , 間の
距離
である.
点 を点 に近づけたときの
傾き
の極限を考える.
点 を点 へ近づけるとき,
近づける方向は
軸や 軸に沿った方向だけでなく,
全方向から近づけなければならない.
- (i).
- 全方向
から近づけたとき,
傾き
の極限が
存在すれば, は全微分可能であるという.
- (ii).
- 軸に沿って
,
(
)と近づけたとき,
傾きの極限
が存在すれば,
は に関して偏微分可能であるという.
- (iii).
- 軸に沿って
,
(
)と近づけたとき,
傾きの極限
が存在すれば,
は に関して偏微分可能であるという.
Kondo Koichi
平成18年1月18日