5.18 ランダウの記号
定義 5.41 (ランダウの記号) 関数 , に対して
(773)
が成り立つとき,
(774)
と表記する. はランダウ(Landau)の記号であり, ラージオーと読む. またこのとき, は に比べ無視できるという.
定義 5.42 (ランダウの記号) 関数 , に対して
(775)
が成り立つとき,
(776)
と表記する. はランダウ(Landau)の記号であり, スモールオーと読む. またこのとき は で押さえられるという.
注意 5.43 (二つのランダウの記号の関係) 関数 , に対して
(777)
が成り立つとき, であれば となるので
(778)
が成り立つ.
定義 5.44 (無限大,無限小) 関数 , が において無限小または 無限大となるとき,次の呼び方を定義する.
- , , のとき, は より高次の無限小と呼ぶ. または は より低次の無限小と呼ぶ.
- , , のとき, は より低次の無限大と呼ぶ. または は より高次の無限大と呼ぶ.
- , , のとき, と とは同次の無限小と呼ぶ.
- , , のとき, と とは同次の無限大と呼ぶ.
例 5.45 (ランダウの記号の使用例)
(779) (780)
(781) (782)
(783) (784)
注意 5.46 (テイラー展開とランダウの記号) テイラー展開により
(785) (786)
が成り立つ.なぜなら
(787)
となるからである.同様に
(788)
となることより得られる.
Kondo Koichi
平成17年8月31日