5.17 近似関数の誤差の評価
関数 の 次近似式 の誤差 を考える. テイラー展開
(753)
より
(754)
が成り立つ. 誤差(error)を
(755)
と定義すると, 上の式より誤差は
(756)
と表される.
例 5.40 (誤差の評価の具体例) を多項式で近似する. まわりでテイラー展開して近似式を計算すると
0 次近似: (757) 次近似: (758) 次近似: (759) 次近似: (760)
を得る. 誤差 は
(761) (762) (763) (764)
である. ここで を用いた.いま のときの誤差を考える. このとき誤差は
有効桁数: 桁程度 (765) 有効桁数: 桁程度 (766) 有効桁数: 桁程度 (767) 有効桁数: 桁程度 (768)
となる.近似の次数が大きいほど誤差は小さい. 次に誤差 が 以下となるような の範囲を求める. 上の誤差の評価式より
(769) (770) (771) (772)
となる. 近似の次数が上がるほど の範囲が広がっている.
Kondo Koichi
平成17年8月31日