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14 接線の方程式

定義 3.43 (接線)   関数 $ y=f(x)$ のグラフ上の点 $ P(a,f(a))$, $ Q(a+h,f(a+h))$ を 通る直線 $ l$ を考える. 極限 $ h\to 0$ において直線 $ l$ が直線 $ L$ に近づくとする. このとき直線 $ L$ を 関数 $ f(x)$ の点 $ x=a$ における接線(tangent)と呼ぶ.

定理 3.44 (接線の方程式)   関数 $ f(x)$ の点 $ x=a$ における接線の方程式

$\displaystyle y=f(a)+f'(a)(x-a)$ (498)

である.

(証明) 点 $ (a,f(a))$ $ (a+h,f(a+h))$ を通る直線の方程式は

$\displaystyle y=f(a)+\frac{f(a+h)-f(a)}{(a+h)-a}(x-a)$ (499)

である.$ h\to 0$ の極限をとると微分係数の定義より

$\displaystyle y=f(a) +f'(a)(x-a)$ (500)

を得る.

注意 3.45 (関数の線形近似)   接線の方程式は点 $ x=a$ における関数 $ f(x)$1 次(線形)近似ともいう. ちなみに関数 $ f(x)$$ x=a$ における 0 次近似$ y=f(a)$ である.

例 3.46 (接線の方程式の具体例)   関数 $ f(x)=x^3$ の点 $ x=2$ における接線の方程式は

$\displaystyle y=12x-16$ (501)

である.

問 3.47   参考書(p.46)問題 3-2.



Kondo Koichi
Created at 2003/08/29