2.24 点と平面との距離

定義 2.55 (点と平面との距離)   点 $ A$ と平面上のある点 $ B$ との距離が最小となるとき, その距離を点と平面との距離という.

定理 2.56 (点と平面との距離)   点 $ A$ と平面上の点 $ B$ との距離が最小となるのは 直線 $ AB$ と平面が直交するときである.

2.57 (点と平面との距離)   点 $ A(1,-2,4)$ の平面 $ 2x+3y-z+1=0$ への 正射影は $ B(2,-1/2,7/2)$ である. 直線 $ AB$ は平面に直交する. 距離 $ \overline{AB}$ が点と平面との距離である. よって距離は

$\displaystyle \sqrt{ \left(2-1\right)^2+ \left(-\frac{1}{2}+2\right)^2+ \left(\frac{7}{2}-4\right)^2}= \sqrt{\frac{7}{2}}$ (99)

である.

定理 2.58 ( $ \mathbb{R}^3$ の点と平面との距離)   $ \mathbb{R}^{3}$ 空間内の点 $ A(x_{0},y_{0},z_{0})$ と 平面 $ ax+by+cz+d=0$ を考える. 点 $ A$ と平面との距離は

$\displaystyle \frac{\left\vert ax_{0}+by_{0}+cz_{0}+d\right\vert} {\sqrt{a^2+b^2+c^2}}$ (100)

である.

2.59 ( $ \mathbb{R}^3$ の点と平面との距離)   これを示せ.

2.60 ( $ \mathbb{R}^3$ の点と平面との距離)   点 $ A(1,-2,4)$ の平面 $ 2x+3y-z+1=0$ との距離は

$\displaystyle \frac{\vert 2\cdot1+3\cdot(-2)-4+1\vert}{\sqrt{2^2+3^2+(-1)^2}}= \frac{\vert-7\vert}{\sqrt{14}}= \frac{7}{\sqrt{14}}= \sqrt{\frac{7}{2}}$ (101)

である.




平成20年4月22日