2.23 点の平面への正射影

定義 2.53 (点の平面への正射影)   点 $ A$ から平面へ垂線を下ろしたときの足 $ B$正射影という. 点 $ A$ から点 $ B$ への変換を射影変換という.

2.54 (点の平面への正射影)   点 $ A(1,-2,4)$ の平面 $ 2x+3y-z+1=0$ への正射影 $ B$を考える. 平面の法線ベクトルは $ \vec{n}=\begin{bmatrix}{2}\\ [-.5ex]{3}\\ [-.5ex]{-1}\end{bmatrix}$ であるから, 点 $ A$ を通り平面に垂直な直線の方程式は

$\displaystyle \frac{x-1}{2}= \frac{y+2}{3}= \frac{z-4}{-1}=t$ (95)

となる. パラメータ表示すると

$\displaystyle x=2t+1\,,\quad y=3t-2\,,\quad z=-t+4$ (96)

である. これを平面の方程式に代入すると

$\displaystyle 2(2t+1)+3(3t-2)-(-t+4)+1=0$ (97)

より $ t=1/2$ を得る. これを垂線の方程式に代入すると

$\displaystyle x=2\frac{1}{2}+1=2\,,\quad y=3\frac{1}{2}-2=-\frac{1}{2}\,,\quad z=-\frac{1}{2}+4=\frac{7}{2}$ (98)

であり,正射影 $ B(2,-1/2,7/2)$ を得る.




平成20年4月22日