5.7 一般の線形変換の固有値と固有空間
定義 5.17 (一般の線形変換の固有多項式) ベクトル空間 の基底を とする. この基底における線形変換 の表現行列を とする. すなわち,
とする. このとき行列 の固有多項式 を 線形変換 の固有多項式といい, と表記する.
定理 5.18 (一般の線形変換の固有多項式) 線形変換 の固有多項式 は 基底の取り方に依存しない.
(証明) 基底を取り換えて表現行列が か にかわるととする. このとき基底の変換行列を とすると
が成り立つ.これを用いて
を得る.
定理 5.19 (一般の線形変換の固有値)
は線形変換 の固有値
(証明) 基底を とし, 固有値を ,固有ベクトルを とする. このとき
となる. よって の固有値と行列 の固有値は等しい.
Kondo Koichi
平成18年1月17日