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関数
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(756) |
の における極限を考える.
をテイラー級数で表わしたのち関数の極限を求める.
すなわち
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(757) |
として計算する.
まず分子である をテイラー展開すると
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(758) |
となる.
次に分子 を分母 で割り,
のテイラー展開を求める.
すなわち
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(759) |
を得る.
もとの関数とテイラー級数で表わした関数とは等価なものである.
よって
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(760) |
を得る.
関数
はもともと点 において
値が定義されていない.
しかしながら,
等価な式であるテイラー級数では,
点 は特別な点ではない.
点 は見かけの不連続点である.
ある関数に不連続点があるとき,
その不連続点が取り除けるかどうかは,
その関数をテイラー級数表示をすればよい.
問 5.49
参考書(p.69)問題 3-6 2.
問 5.50 (極限の計算)
極限
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(761) |
を求めよ.
例 5.51 (テイラー展開を用いた極限の計算の例)
関数
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(762) |
に対して極限
を考える.
このとき
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(763) |
として極限を求める.
しかしながら,
巾級数
は存在しない.
そこで変数を
と導入する.
すると極限は
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(764) |
と表わされる.
を計算すると
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(765) |
となる.まず
をテイラー展開すると
を得る.
これを用いて
のテイラー展開を求めると
となる.よって極限は
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(771) |
と得られる.
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Kondo Koichi
Created at 2004/08/14