Next: 15 逆双曲線関数 Up: 2 関数 Previous: 13 逆三角関数   Contents
14 双曲線関数
双曲線関数(hyperbolic function)とは
(70)
により定義される関数である. 関数の読み方は上から hyperbolic sine, hyperbolic cosine, hyperbolic tangent である. また双曲線関数の逆数を
(71)
と定義する.
注意 2.40 (三角関数と双曲線関数) 三角関数は複素関数を用いて次のようにも定義される:
(72) (73) (74)
双曲線関数の定義との類似に注意せよ.
問 2.41 (双曲線関数の概形) 双曲線関数の概形を書け.
定理 2.42 (双曲線関数の性質) 双曲線関数は次の性質をもつ.
→ 奇関数 (75) → 偶関数 (76) → 奇関数 (77) (78) (79) (80) (81)
問 2.43 (双曲線関数の性質) この性質を証明せよ.
(証明)双曲線関数の定義をそのまま用いれば証明できる.
問 2.44 (双曲線関数の性質) 次の式を導け.
(82) (83) (84) (85)
問 2.45 ( 倍角の公式) , , , を の多項式で表せ.(答え)
(86) (87) (88)
問 2.46 ( 倍角の公式) , , , を , , , の線形結合で表せ.(答え)
(89)
より
(90)
となるので
(91) (92) (93)
を得る.
問 2.47 (円と双曲線) 円 をパラメータ表示すると
(94)
と表わせる. 双曲線 をパラメータ表示するには
(95)
とおけばよい. これを示せ.
注意 2.48 (円関数) 双曲線関数に対して三角関数は円関数と呼ぶこともある.
Next: 15 逆双曲線関数 Up: 2 関数 Previous: 13 逆三角関数   ContentsKondo Koichi
Created at 2004/08/14