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13 定積分の計算
定理 5.41 (置換積分) 積分変数を と置き換えると定積分は
(968)
と表される.
例 5.42 (置換積分の計算例)
(969) (970)
ここで とおいた.このとき
(971)
であることを用いた. また積分区間は から へと変わる.
定理 5.43 (部分積分)
(972)
例 5.44 (部分積分の計算例)
(973) (974) (975)
定理 5.45 (偶関数,奇関数の定積分) 関数 が偶関数のとき
(976)
関数 が奇関数のとき
(977)
問 5.46 (三角関数の定積分) 自然数 に対して
(978) (979) (980) (981) (982)
となることを示せ(ヒント:積和の公式). ただし, はクロネッカーのデルタ(Kronecker's delta) である.
例 5.48 (双曲線関数を用いた定積分) 定積分
(985)
を考える. 積分区間が であるから である. このことに注意して変数変換を
(986)
とする.このとき積分区間は
(987)
となる.また
(988)
であることを用いると
(989) (積分区間をひっくり返す. を用いて.) (990) (991) ( のとき より.) (992) (993) ( を用いて.) (994) (995) (996)
となる.ここで
(997)
であることを用いる.このとき
(998) (999) (1000) (1001)
より
(1002) (1003)
となる.また
(1004) (1005)
である.よって
(1006)
を得る.
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Created at 2003/08/29