4.7 収束する数列のいろいろ
例 4.19 (有理式で表される数列の極限) 一般項が
により与えられる数列を考える. 定理を適用して計算を試みる. 分子分母の極限をとり,
←不確定
を得るがこれは誤りである. そもそも分子分母はそれぞれ発散するので定理は適用不可である. あらためて計算を行なうと,
←有限確定
となる. 今回は有限確定となり極限が求まる. 計算の途中においては,定理が適用可能であるかの判断は難しい. 最終形まで計算した結果が有限確定または無限確定であれば, 途中の計算も定理が適用可能であることが多い. 有理式で表される数列の極限は, 有理式の最大次数のべきで分子分母を割った後に極限をとればよい.
例 4.20 (有理式で表される数列の極限)一般項が
で与えられる数列を考える.式を変形して極限
←無限確定
が求まる.
例 4.21 (有理式で表される数列の極限) 一般項が
である数列の極限を考える. 式を変形して極限
←有限確定
が求まる.
例 4.22 (根号を含む数列の極限) 一般項が
で与えられる数列の極限を考える. 式を変形して極限
が求まる.
平成21年6月1日