3.1 連立 1 次方程式の行列表現
連立 1 次方程式
(377)
を考える. 行列を用いて書き直すと等価な方程式として
(378)
を得る. 一般に変数 個,方程式 本の連立 1 次方程式は
(379)
と表される. これを連立 元 1 次方程式(simultaneous linear equations)という. 行列で書き直すと,
(380)
となる. 行列をそれぞれ文字で置き換えて
(381)
と表される. 行列により表現された方程式と 元の連立 1 次方程式は等価な方程式である.のとき同次連立 1 次方程式または単に 同次形(homogeneous equations???)という. のとき非同次連立 1 次方程式または 非同次形(inhomogeneous equations???)という.
定義 3.1 (係数行列) 連立 1 次方程式 の 係数をまとめた行列
(382)
を係数行列(coefficient matrix)と呼ぶ. 行列 と を部分行列としてまとめた行列
(383)
のことを拡大係数行列(enlarged coefficient matrix)と呼ぶ.
例 3.2 (連立 1 次方程式の行列表現の具体例) 連立 1 次方程式
(384)
の係数行列と拡大係数行列は
(385)
である.行列を用いて方程式を書き直すと
(386)
と表される.
問 3.3 教科書(p.18)問題1.4 1.-2.
平成20年2月2日