6.5 部分積分法
定理 6.18 (部分積分法)
これを部分積分法(integration by parts)という.
(証明) 関数 を微分すると積の微分公式より
を得る.これを両辺を で積分すると
となる.移項すると証明終了.
例 6.19 (部分積分法の使用例)
例 6.20 (部分積分法の使用例)
例 6.21 (部分積分法の使用例)
例 6.22 (部分積分法の使用例)
より,
であり,
を得る.
例 6.23 (部分積分法の使用例) 不定積分
を求める.部分積分より
が成り立つ.これは
と書ける.よって,
を得る.
例 6.24 (漸化式による不定積分の求積) 不定積分
を考える. のとき
を得る. のとき
を得る. のときを考える. を部分積分を用いて計算すると
となる. を移項すると
を得る. 最後の式は漸化式である. この漸化式より不定積分 が求まる. 同様にして
を得る.
問 6.25 (漸化式による不定積分の求積) についての漸化式を求めよ.
注意 6.26 (三角関数の不定積分の計算例) , は 倍角の公式を用いても求積される.
平成19年10月3日